介護保険料の未払い、滞納し続けるとどうなる?時系列で解説してみた

このご時世、多くの方が不安に思うのは「老後」のことではないでしょうか。

長く生きることが出来るのは嬉しいけれど、将来は誰が面倒をみてくれるのだろう?

誰が親の面倒をみるのだろう?

介護を受けるとなると、多大な金額が必要となるのではないか?

このような不安を少しでも軽減すべく制定されたのが介護保険制度。社会全体で介護が必要な方を支えていこうという制度です。

この介護保険の保険料は、国・自治体・個人(40歳から一生涯)が負担することとなっています。

しかし、年々介護保険料は上昇傾向にあります。年金生活で余裕がないのに、年金から介護保険料が差し引かれることによって生活が苦しい。

そんな人も少なくありません。また、保険料を支払うこと自体困難になり、滞納してしまう人が増えているのも現実です。

ここでは、

  • 介護保険料とは?
  • 介護保険料を滞納したらどうなるのか?

など、介護保険料とその滞納について詳しくみていきたいと思います。

  • 目次
  • 介護保険制度とは?
  • 介護保険料は誰がどうやって支払うの?
  • 保険料が滞ってしまった場合はどうなるの?
  • 介護保険料の値上げ問題
  • 介護保険料の減免が出来る場合がある?!

介護保険制度とは?

現在、日本では少子高齢化が深刻な社会問題となっています。医療の進歩により長生き出来る人が増え、その分 平均寿命も上がり続けているのです。

長生きの方が増えるのはとてもめでたいことですが、それはつまり、長い期間介護が必要となる人が増える、ということにもなります。

介護をする側もどんどん高齢となっていきますし、これから介護が大きな負担となっていく可能性があるのです。

こういった介護問題は社会問題になり、政府は公的な制度を導入しました。それが2000年に制定された介護保険制度です。

社会全体で介護を必要としている人々を支えていこうというもので、40歳以上は必ず加入することになりました。

万が一、介護サービスを受ける必要が出た場合、個人が負担する金額は介護サービス料の1割で済むというもので、これにより要介護者も、介護する側も安心して介護サービスを受けられるようになりました。

介護保険料は誰がどうやって支払うの?

第1号被保険者と第2号被保険者で支払い方が異なります。

第1号被保険者...65歳以上
第2号被保険者...40以上64歳以下

第1号被保険者(65歳以上)

[特別徴収] 
年金年額が18万円以上の場合、年金から天引きとなります。老齢基礎年金、厚生年金などの老齢年金(退職年金)、遺族年金、障害年金が対象。

[普通徴収] 
年金年額が18万円未満の場合、または年度途中で65歳になった人が対象。納付書により市区町村に直接納付。もしくは口座振替で支払います。

第1号被保険者の保険料は、それぞれの地域の介護保険サービス費用などから算出された「基準額」を元に、所得や世帯収入に応じて段階的に決められます

例えば、平成24年〜26年度の東京都内の区市町村の介護保険料の平均基準額は4,992円となっています。

この基準額に、所得段階に応じた比率を掛けて介護保険料を算出していきます。所得が多いほど比率が高くなり、基準額×2となる場合もあります。

生活保護を受給している場合であれば、基準額×0.5程です。その差は年額にするとかなり大きくなってきます。

第2号被保険者(40歳以上64歳以下)

会社等で健康保険に加入している場合、健康保険料と同じように給与、ボーナスからの徴収となります。

自営業等で国民健康保険に加入している場合、世帯主から世帯の全員分を国民健康保険料と一緒に徴収します。

自身が加入している保険、収入額、住んでいる地域、によりその額は異なります。

保険料が滞ってしまった場合はどうなるの?

支払いは現在、ほとんどの場合で天引きや口座振替となっており、納付書で納める場合は少ないですが、先ほど述べた普通徴収で納付書を使って支払わなければならない場合、支払いを忘れてしまうこともあるでしょう。

また、金銭的に苦しくて支払えなかったというケースも少なからずあると思います。

では、支払いが遅れてしまった場合、どうなってしまうのでしょうか?

地域により異なりますが、納付期限以降20日以内に督促状が発行され、督促手数料、延滞金がかかることがあります。

督促手数料や延滞金の金額は地域により異なります。

督促手数料・・・70円の地域もあれば、100円の地域もあります。

延滞金・・・納期限の翌日から納入日までの日数に応じて算出されます。この割合も地域により異なりますが、期限の翌日から1ヶ月を経過するまでは約7%、1ヶ月を経過した日から全て納めるまでは約14%などとなっているところが多いようです。

これは他の税金等と同じですね。

その後、特別な理由もなく支払いを滞り、滞納状態が続いて行くと以下のような措置がとられます。

第1号被保険者(65歳以上)

1年以上滞納した場合

支払い方法が変更になります。
特別な理由もなく1年以上滞納してしまった場合、介護サービスを利用する際に一旦費用を全額負担することになります。その後、滞納分の納付が完了したら領収書等を提出の上申請をすることによって一旦負担した分の9割が返還されます。

例えば、介護サービスに10万円(保険適用の分)かかった場合、通常1万円だけ支払えば良いのですが、一旦10万円を支払います。滞納分を支払った後、申請によって9万円が戻って来るということです。

1年6ヶ月以上滞納した場合

保険給付が一時差し止められます
特別な理由もなく1年6ヶ月以上滞納してしまった場合、費用の全額自己負担に加え、返還される9割分の一部もしくは全部を一時的に差し止めます。つまり、払い戻しの請求をしても、9割部分が戻って来ないことになるのです。

2年以上滞納した場合

給付額が減額されます
特別な理由もなく2年以上滞納した場合、介護サービスを利用した際の自己負担分が1割だったものから3割負担へと引き上げられます。また、高額介護サービス費が支払われなくなる場合があります。

※高額介護サービス費
同じ月に1世帯が利用した介護サービスの利用者負担(1割)合計額が所得区分に応じた上限額を超えたとき、超えた分が「高額介護(介護予防)サービス費」として後で介護保険から支給されるものです。

第2号被保険者(40〜64歳以下)

公務員、会社員の場合

保険給付の差し止めが行われる場合があります。
介護保険料は加入している医療保険の保険料と併せて納めることになっており、通常給与からの天引きの為、滞納は起こりにくいのですが、医療保険の保険料も滞納している場合は、保険給付の全部、または一部が一時差し止めになる場合があります。

「今月は支払うのを忘れていたけど、まぁいいか」
「支払う余裕がなかったから、仕方ないか」

などと甘く考えていると、いざサービスを利用するときに困ってしまうことになります。介護サービスを利用しないからといって、介護保険料の支払いを拒否することはできないのです。

介護保険料の値上げ問題

最近は、基準額が月に6,000円を超す自治体も出て来ています。夫婦2人で12,000円超えとなると、家計にとっても大きな痛手となりますよね。

介護保険料は3年ごとに改定されますが、2000年に介護保険制度が開始されて以来、改定の度に金額が上昇しています。

介護保険料の負担は、年金受給者や低所得の高齢者にとっては過酷なものとなってきているというのが現状のようです。

介護保険料の減免が出来る場合がある?!

予期せぬ災害が起こった時や、一時的に介護保険料が支払えなくなってしまった場合は、保険料の減免など、なんらかの救済措置を受けられることがあります。

平成23年に発生した東日本大震災でも、地域によって介護保険料の減免措置がとられたところもあります。

市区町村によりますが、

  • 災害によって住宅、家財が著しい被害を受け日常生活が困難になった場合
  • 世帯の生計を維持する主が死亡、もしくは長期入院に入った場合
  • 世帯の生計を維持する主が事業の休業・廃止、もしくは失業することによって収入が著しく減少した場合

以上のような場合、介護保険料の減免を受けられることがあります。

具体的には、

  • 支払いを待ってもらえる
  • 分納で支払うことを認めてくれる
  • 保険料が減額される

などの措置が取られますが、詳しい措置は市区町村によって異なります。

もし介護保険料の支払いが困難になったら、まずは、お住まいの市区町村の窓口へ相談してみると良いでしょう。

→ 税金滞納・料金滞納の事例と対処法

【この記事の筆者】
志賀 翠(仮名)
1983年生まれ。某大学の法学部を卒業後、金融機関で金融資産アドバイザーとして勤務。その後結婚を機に退社し、現在は育児の合間に在宅ワークとして主に保険関係の記事を執筆している。

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