キャッシングの審査基準・内容を徹底調査レポしてみた

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キャッシングやカードローンに申込みをするとき、誰しも気になるのが「審査」のことではないでしょうか?

キャッシングにしても、カードローンにしても必ずついて回る審査。通常は申込から審査結果がわかるまで最短で30分~最長で1週間程度かかります。

申し込んではみたものの、審査結果が不安で眠れぬ夜を過ごした経験のある方もいらっしゃると思います。

待たされるだけならまだしも、何をどういう基準で審査されているのかがわからないままでは、申込む側の心理的な負担も大きく不安ですよね。

今回は、そうした不安を抱える方々に不安を解消してもらいたいと記事を書きました。

キャッシングやカードローンの審査基準とその内容について、主にインターネットに公開されている情報に基づき徹底調査レポートということでお送りしたいと思います。

調査方法としては、大きく3つの方法を採用しています。

  • 大手キャッシング業者のホームページを調査
  • 信用情報機関のホームページを調査
  • その他、インターネット上に公開されている情報の調査

審査については、あらかじめ学んでおくことで気持ちに余裕が生まれますし、審査で有利になることがあるかもしれません。

これから借入れを検討している方、なぜか審査に落ちてしまう方は、ぜひご一読ください。

審査ではこんなところが見られています

あなたは、どんな人にお金を貸したい、またはどんな人になら貸してもいいと思いますか?

お金持ちの人?
見返りをくれる人?

でもやっぱり、きちんとお金を返してくれる人に貸したいですよね。銀行や消費者金融など、ローンサービスを提供している業者も同じことを考えています。

「あなたがちゃんとお金を返してくれるかどうかを見極める」

それが審査の目的なのです。

そのため、審査では多くのことがチェックされますが、主に4段階のプロセスで進んでいきます。まずはざっと確認してみましょう。

属性審査

属性とは、年齢や収入、性別や勤務先、家族構成など、申込者自身の情報のことです。

まずは属性をみて、申込者に返済能力があるかチェックします。

信用情報審査

信用情報とは、簡単にいうとローンやクレジットカードの利用履歴のことです。

信用情報を管理している信用情報機関には、個人のローン・クレジットカード利用に関する情報がごっそり保存されています。

したがって、あちこちから借りまくっていたり、過去に借金を踏み倒した"前科"がある場合、信用情報を調べられるとマルっとわかってしまいます。

業者は信用情報機関を通じ、あなたの信用情報を確認して、あなたが「きちんと返済してくれそうか」を判断するのです。

書類確認

書類とは、申込者が提出した運転免許証などの本人確認書類や、源泉徴収票などの収入証明書のこと。

申込時に申告した内容にウソがないかどうか、これらの書類と照らしあわせてチェックするのです。

在籍確認

在籍確認とは、申込者の勤務先に電話をかけ、「その人が本当に在籍しているかどうか」確かめる作業です。

この4つのチェックに通れば、晴れて融資を受けることができます。ただ、これはあくまでもモデルケースなので、業者によっては審査の順番が変わることもあります。

ではここから、審査の4STEPについて、さらに詳しく解説していきましょう。

属性審査

まずは、「属性審査」について解説していきましょう。

属性は、主に「本人に関する情報」「仕事に関する情報」「住居に関する情報」「借入れに関する情報」の4つに分けられます。下記は、審査対象になる属性の一覧です。

本人 仕事 住居 借入れ
  • 年収
  • 年齢(生年月日)
  • 性別(男性/女性)
  • 婚姻(独身/既婚)
  • 子供(あり/なし)
  • 同居家族
  • 保険種類(共済/組合/社会/国民)
  • 最終学歴卒業年月
  • 勤務先名
  • 勤務先種類(法人/個人/公的機関/自営業)
  • 業種(農林水産、サービス、金融、電機、など)
  • 社員数
  • 勤続年数
  • 職種(営業、事務、労務、技能、接客など)
  • 雇用形態(正社員/派遣社員/契約社員/パート・アルバイト)
  • 役職(管理職/非管理職)
  • 収入形態(固定給/一部歩合制/完全歩合制)
  • 住居形態(持家(自己名義)/持家(家族名義)/賃貸/官舎・社宅/公営住宅)
  • 住居種類(一戸建て/マンション/アパート/公団住宅)
  • 居住年数
  • 電話(固定電話+携帯電話/固定電話のみ/携帯電話のみ)
  • 住居負担額(家賃や住宅ローンの額)
  • 他社借入件数
  • 他社借入金額
  • 希望借入金額(必要金額、希望限度額)
  • 借入金の用途(生活費、飲食費、レジャー、教育資金、冠婚葬祭等)

業者によって、ここに載っていないことを聞かれる場合もありますが、共通している項目はだいたいこんな感じです(今回、アコム、プロミス、SMBCモビット、レイクALSA、三井住友銀行カードローンの申込項目を参考にしました)。

ずいぶんたくさんの項目がありますが、キャッシング業者はこれらの情報をどのようにみているのでしょうか?

基本的に、すべての項目を総合的に見ていますが、特に重視されるのは「収入」「他社借入件数」です。

収入

収入の高さより、安定しているかどうかが大事です。

たとえば、去年の年収800万円、今年の年収0円の人より、一定して年収300万円の人の方が評価は高くなります。

また、「総量規制」により、個人は年収の3分の1以上の金額を借りられないことになっているので、収入は審査(融資額)にダイレクトに影響します。

たとえば年収300万円の人であれば、最大でも100万円以下の金額しか借りることができません。

ただし、総量規制の対象となるのは主に消費者金融・信販会社のローンです。

住宅ローンやカーローンなど、担保のあるローンやクレジットカードのショッピングなどは対象になりません。

総量規制についてはこちらでくわしく解説しています。あわせて確認してみてください。

他社借入件数、他社借入金額

  • 他社借入件数...現在、何社から借入れがあるのか
  • 他社借入金額...現在、他社から合計でいくら借入れているのか

もちろん、「他社借入金額」は審査においては重要な項目なのですが、より重視されるのは、「他社借入件数」のほうです。

業者によって基準は異なりますが、他社借入件数が4件を超えると審査通過は厳しいと思っていてください。基準が厳しいところなら3件でも難しいかもしれません。

他社借入件数が多めの方は、いくつか完済するか、まとめるかして、できるだけ件数を減らしてから申込むようにしましょう。

ちなみに、ここでいう「他社借入」には、住宅ローンや自動車ローン、クレジットカードのショッピングなどは含まれません。

含まれるのは、カードローンやキャッシングと呼ばれる、無担保・無保証人のローンだけです。

たとえば、住宅ローン以外のローンを利用していない場合、「他社借入件数0件」ということになります。

いかがでしょう。
「収入」と「他社借入件数」は特に審査に大きく影響する項目ですが、だからといってその他の項目が全くみられていないわけではありません。

それぞれ、どんなところがみられているのでしょうか。簡単に解説していきます。

年齢

基本的に、年齢が高いほど評価も高くなりますが、60歳に近づくと逆に評価が下がります。定年がせまってくるからです。

また、本来、キャッシングのターゲット層は20歳~30歳代の独身者と言われていますが、この年代は非正規雇用の割合が多く、職業が不安定なことから、実際の評価は(年齢に関しては)あまり高くないようです。

性別

統計データをみると、女性より男性の平均年収のほうが高いとされていますが、独身に限っていえば女性も負けていません。

したがって、性別だけではなく、他の項目(就業状況や既婚・未婚など)と合わせて評価されると考えられます。

婚姻・子供の有無・同居家族

これらの項目は、「返済に回すお金を確保できるか」を判断する材料になります。

では、どのような家族構成が評価されるのでしょうか?

同居家族

まず、親と同居していると評価が高くなります。返済が滞っても連絡が取りやすく、場合によっては援助も期待できますからね。

子供の有無

子供がいると評価が低くなります。養育費などにお金がかかるため、独身に比べ自由に使えるお金が少ないだろうと判断されるのです。

婚姻

未婚の方が自由に使えるお金が多い反面、貸し倒れ率が高いという特徴があります。一方、既婚者は社会的責任があるため貸し倒れ率は低いのですが、養育費や住宅ローンで生活に余裕がない傾向があります。

よって、未婚・既婚どちらが有利かについては一概にいえません。他の要素と組み合わせて評価されます。

たとえば、親と同居している未婚者は高評価ですが、親と別居している子だくさんのお父さんは評価が低くなります。評価の高い順に並べてみると、だいたいこんな感じでしょうか。

  • 1独身・親と同居
  • 2既婚・親と同居・子ナシ
  • 3既婚・親と同居・子アリ
  • 4既婚・親と別居・子ナシ
  • 5既婚・親と別居・子アリ
  • 6独身・親と別居

保険の種類

病院に行くときに持っていく健康保険証の種類のことです。これによって、勤務先の規模がわかります。

評価が高いのは公務員が入る共済保険、次に大企業が入る組合保険。自営業やパート・アルバイトが入る国民保険はもっとも評価が低いです。

評価の高い順に並べてみました。

  • 1共済保険(公務員)
  • 2組合保険(大企業)
  • 3社会保険(中小企業)
  • 4国民保険(自営業、パート・アルバイト、主婦、学生)

これらのもの以外に船員保険、日雇保険などもありますが、いずれも順位は4位かそれ以下になります。やっぱり公務員は最強ですね。

最終学歴卒業年月

申込みの際、最終学歴や最終学歴の卒業年月を聞かれることがあります。生年月日と合わせることで大卒か高卒か判別するためです。

統計的には、やはり高卒より大卒の方が収入が高く、安定収入のある職に就いている方が多いので、大卒のほうが高評価となります。

また、卒業年月と入社年月と合わせて見ることで、卒業してから働き始めるまでに空白期間がないか確認することもできます。

勤務先の種類・業種・社員数

勤務先に関する情報は、安定・継続した収入があるか判断するうえで非常に重要な項目です。

勤務先の種類、社員数

まず、勤務先の種類である程度の安定度をはかることができます。安定度は、一般的に以下の順に高いとされています。

  • 1公的機関
  • 2法人企業
  • 3個人企業
  • 4自営業、事業主など

やはり「安定している」という点において公的機関の右にでるものはありませんね。また、社員数が多く、規模が大きい大企業も高評価です。

一方、社員数が少なく、規模も小さいベンチャー企業などはどうしても評価が低くなってしまいます。

業種

業種で評価に差がつくことは基本的にないようですが、その時の経済情勢でリスクが高いとされる業種は敬遠されることがあるようです。

勤続年数

長ければ長いほど評価が高くなることは言うまでもありませんが、目安は5年以上です。とりあえず、現在の勤務先に5年以上勤めていれば大丈夫でしょう。

逆に、1年未満の方は要注意です。たとえ正社員でも勤続1年未満の場合は評価が低くなることがあります。

職種・役職

職種や役職でも評価が変わるのでしょうか。

職種

職種とは、事務員・店員・プログラマー・医師・税理士・警察官など、仕事の種類のことです。一般的にブルーカラーよりホワイトカラーの方が高く評価される傾向があります。

また、工員、ドライバー、風俗店店員などの離職率の高い職種や、芸能人、漫画家など、収入が安定しない職種は敬遠されがちです。

役職

当たり前ですが、役職が高い方が高評価です。非管理職よりも管理職、係長クラスよりも部長クラスですね。

雇用形態

どのような立場で雇用されているのかも重要なポイントです。最近では、パート・アルバイトでも問題なく借りられる業者が増えてきましたが、審査ではなんといっても正社員が強いです。

評価の高い順に並べてみましょう。

  • 1正社員
  • 2契約社員
  • 3派遣社員
  • 4パート・アルバイト
  • 5事業主

契約社員と派遣社員のどちらが有利なのかは難しいところですが、契約社員は勤務先の直接雇用で給料も月給であることが多く、派遣社員は間接雇用で主に時給であることを考えると、契約社員の方が有利かもしれません。

パート・アルバイト、事業主は評価が低くなっていますが、収入が安定していることを証明できれば特に問題ありません。

収入形態

簡単にいうと、固定給か歩合給か、ということです。

一般的なキャッシング業者は、利用条件に「安定的かつ継続的な収入があること」をあげているので、当然 固定給のほうが有利でしょう。

ただ、一部歩合給でも、固定給部分が大きければ問題ありません。逆に、完全歩合給は収入が変動するリスクが高いため敬遠されます。

住居形態・住居種類・住居負担額

ここからは住まいの話です。

住居形態

どのような家に住んでいると評価が高くなるのでしょうか?評価の高い順に並べてみました。

  • 1持ち家(自己名義)
  • 2持ち家(家族名義)
  • 3官舎・社宅
  • 4賃貸
  • 5公営住宅

なんといっても、持ち家の一戸建てや分譲マンションが高く評価されます。

家を買っているとそうそう引っ越すわけにはいかないので、業者にとって「逃げられにくいお客さん」となるのです。

とはいえ、多額の住宅ローンを抱えていては元も子もありませんので、そこはバランスの問題になります。

官舎や社宅は、家賃が低く引っ越される可能性も少ないので、持ち家の次に評価されます。

一方、低所得者向け賃貸住宅である公営住宅は貸し倒れ率が高いというデータがあるため、評価は低いです。

住居種類

住居種類とは、一戸建て、マンション、アパートといった建物の種類のことです。

以前は一戸建て神話で一戸建てが高く評価されていましたが、最近は高級マンションも多いため以前ほどではないようです。

住居負担額

一般的に、家賃やローンの負担額が小さいほど返済能力が高いと評価されます。

したがって、収入に見合わない金額のローンや家賃を払っている場合はそれだけで評価が低くなります。

居住年数

居住年数は長ければ長いほど良いです。

入居してから1年未満だと少し評価が低めになるかもしれません。

住居の所在地域

少しまゆつばものの話ですが、住居の所在地域によって所得水準をはかっている、という説があります。

たとえば、芸能人やプロ野球選手などの高所得者が多く在住している都内A区と下町情緒漂う都内D区では平均年収が大きく異なりますよね。

平均年収の高い地区に住んでいるだけで評価が高くなるとは言いがたいですが、参考程度にはされているかもしれません。

電話

携帯電話しか持っていない方より、固定電話と携帯電話を両方持っている方のほうが評価が高くなります。

とはいえ、最近は固定電話のない家庭が増えてきているので、携帯電話だけでも特に問題ありません。

希望借入金額

収入に見合わない高額を希望するとあやしまれる可能性があるので、必要最低限の額にとどめておきましょう。

そもそも、総量規制があるので年収の3分の1以上の金額を借入れることはできません(ただし、銀行のローンは総量規制対象外)。

借入金の用途

一般的に、「教育資金」「冠婚葬祭」「レジャー費」は貸し倒れ率が低いとされています。

一方、「生活費」を用途とする場合は敬遠される可能性があります。

生活費が足りないから借入れが必要=慢性的に家計が苦しいのではないか?と思われてしまうのです。事実貸し倒れ率も他の用途に比べて高いようですし...。

また、当たり前ですが、「ギャンブル」や「他社への返済のため」という理由は論外です。借入れたお金をギャンブルに使うことは禁止されています。

また、他社への返済のために新たに借入れるのも問題です。すでに自力で返済できていないということなので、この場合は何か別の対策(債務整理など)を検討する必要があります。

書類確認

次に、「書類確認」についてみていきましょう。

ローンに申し込むと、本人確認書類収入証明書の提出を求められます。

業者によって求められる書類の種類は異なりますが、運転免許証や源泉徴収票が一般的です。

代表的な本人確認書類

  • 運転免許証
  • 健康保険証
  • パスポート
  • 住民票 など

本人確認書類は、申込者が本人で間違いないか、申込内容(年齢や住所など)に間違いがないかを確認するために必要となります。これはどのローンに申込む場合でも必須です。

代表的な収入証明書

  • 源泉徴収票
  • 給与明細(直近2カ月分+賞与1回分)
  • 所得証明書
  • 課税証明書 など

収入証明書は、申込時に申告された年収に間違いがないかチェックするために必要となります。ただ、通常は借入額(希望額)が50万円以下であれば不要です。

消費者金融は、借入額(希望額)が50万円以上の場合 収入証明書を求められます。

銀行カードローンは、借入額(希望額)によって異なり、100万円以上で求められる金融機関もああれば、300万円まで求められない金融機関もあります。

なお、『本当に収入証明不要で借りられるのか大手各社に電話で聞いてみた』では、主要ローンサービスの「収入証明書が求められる条件」を一覧にしてまとめています。気になる方は、こちらもあわせて確認してください。

在籍確認

「在籍確認」も、審査において欠かせない要素です。

申込者が「申告通りの会社に勤務しているか」これを確認するのも審査において大変重要です。これがないと、好きな勤務先を申告できてしまいますからね。

通常は、担当スタッフが申告された勤務先に電話をかけ、申込者が在籍しているかどうかを確認します。

ここで、「消費者金融や銀行から会社に電話がかかってくるなんてイヤだ!」と思う方も多いでしょう。でも安心してください。

在籍確認では、「消費者金融のプロミスですが...」などと社名・サービス名を名乗ることはありません。担当スタッフは個人名を名乗ります。

たまたま外出していたとしても、電話に出た人が「○○はただいま席を外しておりますが...」と答えれば、在籍していることがわかるのでOK。

申込者本人が電話に出られる場合は、そこで簡単な確認をして終了です。本人確認のため、住所・生年月日を聞かれることが多いようです。

どのローンに申込んでも在籍確認は必須ですが、場合によっては省略できるケースもあるようです。たとえばアイフルでは、収入証明書を提出することで、在籍確認を省略できることがあります。

在籍確認については、『キャッシングの在籍確認で聞かれることと、会社にばれた事例の紹介』、『在籍確認 入門!元キャッシング会社の担当者が明かす在確の対処法』で詳しく紹介しています。こちらもあわせて読んでみてください。

信用情報審査

「信用情報」の審査は、なかでももっとも重要な審査です。

信用情報とは、ひとことで言うと、あなたのクレジットカードやローンの利用履歴のことです。

現在の他社借入件数・金額だけでなく、過去の借入状況・返済状況も記録されています。

いつローンに申込んで、いくら借りているか、返済が遅れていないか、遅れたことはないか、返済を踏み倒したことがないかなど、ローンに関する情報はすべて信用情報として記録されています。

信用情報として記録される主な情報

本人に関する情報

氏名、生年月日、電話番号、勤務先、運転免許証番号など

ローン・クレジットカードの申込みに関する情報

申込先、申込日、希望金額など(契約をしなくても、申込みをしただけで記録される)

返済に関する情報

返済予定日、返済日、滞納の有無、完済日など

取引に関する情報

債務整理(任意整理・特定調停・個人再生・自己破産)、強制解約、代位返済があった場合はそのことが記録される

そして、信用情報は各金融業者内で管理されているわけではありません。信用情報を管理している専門の機関があり、それを「信用情報機関」といいます。

日本には3つの信用情報機関があり、金融業者なら3つのうちいずれかの機関に必ず加盟しています。

金融業者は、信用情報機関で申込者の信用情報を参照し、それをもとに審査するのです。

信用情報審査は、なかでも最も重要な審査です。

ここで引っかかると、他の項目が全てOKでも融資不可となってしまいます。また、審査に通らない場合はその原因の多くが信用情報にあると言われています。

では、信用情報にどのような情報が記録されていると、審査に不利になるのでしょうか?そのことについては次の章で詳しく説明します。

また、信用情報、信用情報機関については『ローン審査に通らない人は何がいけないのか?原因は信用情報にある?』、『信用情報機関を徹底解説!ローンの利用記録はいつまで残る?』でくわしく解説しています。こちらもぜひ一緒に確認してみてください。

なぜ審査に落ちてしまうのか?審査に落ちる条件チェックリスト

審査に通り融資を受けるためには、これまで述べた「属性審査」「書類確認」「在籍確認」「信用情報審査」をすべてパスする必要があります。

こう言うとすごく難解に感じますが、そんなことはありません。安定・継続した収入があれば、基本は大丈夫です。

ただ、なかには「自分は安定した十分な収入があるのに、なぜかいつも審査に落ちてしまう!」という方もいるかもしれません。

この場合はどのような原因が考えられるのでしょうか?

その原因として考えられるものを、「信用情報に関するもの」と「それ以外のもの」にわけて紹介していきます。

信用情報に関するもの

さきほど、「審査に通らない場合はその原因の多くが信用情報にある」と述べましたが、信用情報にどのような情報が記録されていると審査に不利になるのでしょうか?

他社借入件数が4件以上

3件以上でNGとなる場合もあります。

他社借入金額が年収の3分の1を超えている

総量規制があるので、年収の3分の1以上の金額を借入れることはできません。(銀行のローンや、住宅ローン・カーローンなどの担保ローンは対象外)

1ヶ月以上返済を滞納したことがある

過去に滞納の記録があれば、審査にマイナス影響があります。

債務整理、代位弁済をしたことがある

債務整理は、合法的に借金を減らす手段です。「債務整理をした=自力で借金を返せず法の助けを借りた」ということなので、債務整理の記録があるだけで審査に通らなくなってしまいます。

代位弁済は、信用保証協会が返済を肩代わりすることです。こちらも、自力で借金を返せなかったことになるので、債務整理と同様敬遠されます。

携帯電話、スマートフォンの機種代金の割賦支払いを滞納したことがある

最近は、携帯電話・スマートフォンの機種代金を割賦で支払うのが一般的になっています。ただし、これもれっきとしたローンなので、1ヶ月以上滞納するとそれだけで審査に不利になる可能性があります。

短期間のうちに複数の業者に申込んだ

ローンへの申込件数が異様に多いと、それだけで審査に落ちてしまう可能性があります。2件申込んでだめだったら、半年程度は期間を空けたほうがいいでしょう。

ここまで読んで、「じゃあ一度でも返済を滞納したり債務整理をしたら、今後、ローンの審査には一切通らなくなってしまうの?」と不安になる方もいるでしょう。

そこはご心配なく。
信用情報の種類によって「登録期間」が決まっているため、その期間を過ぎれば削除されます。

たとえば、返済の滞納、自己破産以外の債務整理、代位弁済の記録は最長5年間(ただし、滞納などの問題が解決してから5年間)、自己破産の記録は最長10年間、ローンへの申込履歴は最長6ヶ月間残りますが、その期間が過ぎれば削除されます。

信用情報以外のもの

勤務先の在籍確認が取れない

どのローンも在籍確認は必須です。

勤続年数が短すぎる

最低でも半年、できれば1年以上はほしいところです。

属性に矛盾がある

例)年収に対して不自然に家賃が高い

貸し出しの対象外となる職業に就いている

同業者(消費者金融など)、反社会的勢力の方には貸し出さないとしている業者が多いです。

審査に通らなかった場合、その理由はぜったいに教えてもらえません。

あくまで自分で推測するしかありませんが、「なぜか審査に通らない」という方は以上の項目にあてはまらないかチェックしてみてください。

審査を受ける前にやっておきたいことまとめ

最後に、審査を受ける前にやっておきたい対策をまとめてみました。

申込条件、利用資格を確認する

まず、ローンの申込条件、利用資格を満たしていることが前提です。

「年収○○◯万円以上」「収入のない専業主婦は不可」「年齢60歳未満」など、ローンによって条件が定められているので、申込み前に確認してください。

お試し診断を利用する

年齢、性別、年収、他社借入件数、金額など、いくつかの項目を記入するだけで融資可否を判断してくれるサービスがあります。業者によって呼び名が異なりますが、ここでは「お試し診断」とします。

ホームページで必要な項目を入力するだけで、すぐ診断結果がわかります。

だいたい「融資可能と思われます」もしくは「入力いただいた情報だけでは判断できません」のような結果が表示されます(後者の場合、審査通過は厳しいかもしれないと思ってください)。

ただ、お試し診断の結果はあくまでも目安です。

お試し診断で「融資可能と思われます」と出ても、実際の審査で落ちてしまう可能性はじゅうぶんあります。

他社借入件数を減らしておく

すでに述べたように、他社借入件数が4件を超えるとかなり厳しいです。

一本化とまではいかなくても、借入先は少ないに越したことはありません。

返済実績を積む

ローンやクレジットカードを利用し、毎月ちゃんと返済していれば、その情報も信用情報に記録されていきます。

そうして返済実績を積んでいけば、審査にプラスになるのです。

ウソの申告は厳禁

審査に通りたいからといって、年収や勤続年数を水増ししたり、他社借入件数を少なく申告するのは絶対にやめてください。

そういったウソは信用情報などを確認すれば全てわかってしまうので、逆効果もいいところです。ウソの申告は、絶対にやめておきましょう。

申告内容に重大なウソが見つかった場合、審査通過は絶望的です。

いかがでしたか?

キャッシングの審査に通過するのはけして難しいことではありません。

安定・継続した収入があって、信用情報に問題がなければまず安心していいでしょう(もちろん、ローンサービスによって審査基準が異なるので一概には言えませんが)。

これからキャッシングの利用を検討している方にとって、この記事が少しでも参考になれば幸いです。

この記事の筆者

正岡 さな(仮名)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。元外資系経営コンサルタント、現在は2児の母をしながら在宅フリーランスで働く。得意分野は「お金」。好きなものも「お金」。売る側の論理ばかりが多いキャッシングに関する情報を、買う側の視点から徹底解説します。

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