友だちから55万円借入れできた理由は心理的効果にあり

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体験談で学ぶ!友人から借金する時にやるべきこと

「知り合いにお金を借りるための理由を考えています。来週までに5万円必要なんです。いい言い訳はありませんか?」

「事情があってすぐにお金が必要ですが、以前返済を滞納したことがあり、ローンの審査に通りません。友達に相談して貸してもらえるものですか?」

「知人にお金を借りたいと思っているのですが、金額が100万円とかなり高額です。そのため、誓約書を書こうと思っています。書き方を教えてください」

お金に困っているけれど、銀行の審査には通らないし、家族にも相談できない・・・。

そういう経済的なピンチって、だれにでも一度は訪れるものですよね。

そんなときに友人や知人からお金を借りることを考える人は多いはず。

ただ、もし友達からお金を借りるとすると、こんなことが頭をよぎりませんか?

「できれば関係性を壊したくない・・・」

「断れるのがイヤだからうまいこといってチャチャッと貸してもらいたい・・・」

お気持ちはわかります。
私も同じ環境なら、なんとかラクをしてお金を借りることができればと思うかもしれません。

でも、知っていましたか?

ウソをついてお金を借りてしまうと、最悪の場合、詐欺罪が成立してしまう可能性があるんです・・・。

こんにちは。
今回、【友人からお金を借りるためのポイント】をお伝えするために、親しい友だちから借金をした経験のある8名に取材を行った当サイト、ファイグーの編集者、内田です。

この記事をご覧になっているということは、やむにやまれぬ事情で知人・友人に借金をお願いしたいものの、どう頼めばいいのかがわからず、困惑しているのかもしれませんね。

そこでご紹介したいのが、友人からお金を借りてピンチを乗り切った林さんです。

5名でルームシェアをしていた林さんを襲ったのは、ルームシェア仲間3名の突然の失踪。

もともと5人で負担していた家賃・生活費を支払うことになり、一気に生活は逼迫してしまいます。

しかし、そこから林さんは試行錯誤をしながらも、55万円を友人から借り入れることに成功。

55万円もの大金を借りるために林さんがなにをしたのか、今回は当時を思い出しながらお話してくださいました。

また、今回は【友人からお金を借りるためにやるべきこと】をより具体的にするため、友人から借金をしたことがある7名にも追加でインタビューを実施しました。

その内容を記事の後半でまとめています。

たとえば、お金を借りるときにやりがちな、「すぐに返すから」といってお金を借りたのに、約束の期日までにお金を返さない・・・。

これ、たいした話じゃないように感じますよね?

もしかすると、あなたも被害にあったことがあるかもしれません。

しかし、先ほどお伝えしたとおり、実はこれだけで詐欺罪が成立してしまいますし、実際に逮捕されてしまうこともあるんです。

今回は実際に逮捕されてしまった事例も紹介しつつ、友人からお金を借りるときの注意点を解説していきますね。

ポイントをわかりやすく解説していきますので、この記事さえ読んでいただければ逮捕されるようなことはゼッタイにないはずです。

「友人に借金をお願いする」って、すごくデリケートな話ですよね。

だからこそ、今回は数多くの経験者に実際にインタビューすることにこだわりました。

大切な友人を失わないためにも、この記事に書いてあることに注意して、友達へ連絡するようにしてください。

少し長い文章になってしまいますが、ぜひ最後までお付き合いくださいね。

それでは、まず林さんの体験談からみていきましょう。

この記事のアドバイザー情報

  • 内田 恵子 編集者

    内田 恵子編集者

    東京生まれ。アラフィフ。出版社勤務の後独立。編集・ライター歴30年。ファイグーでは「わかりにくいお金の話を、わかりやすくお伝えすること」「少しでも役に立つ情報をお届けすること」をモットーに、より具体的で、身近に感じていただける記事を目指しています。猫派で今は元ノラを多頭飼い中。日々癒してもらってます。

  • ささき 英雄 編集者

    ささき 英雄編集者

    七夕生まれ、編集・ライティング歴10年。前職ではグルメ雑誌の制作に携わっていましたが、30歳の誕生日をきっかけに独立しました。ファイグーでは「自分の仕事は書くことではなく伝えること」という意識で記事に取組んでいます。担当記事は、利息や審査などライバル記事だらけのテーマが多いです。そのため、「他のどの記事よりも正しい」のは当然として、さらに「どうすれば読みやすくなるか」を日々追求しています。

家賃が払えず困り果てた私が『友人からお金を借りる』ためにやったこと(体験談)

にゃんきち

今回はまず、友達と5人で一軒家を借りてルームシェアをするはずだったのに、そのうちの3人が音信不通になってしまった林さんの体験談にスポットを当てていこう。

それは大変だな。
5人分の家賃を2人で払わなきゃいけないってことだよな?

わるきち
にゃんきち

光熱費や駐車場代も含めると、毎月の支払額は約17万円。

5人なら1人3万4,000円ずつで済むけれど、2人だから一人8万5,000円ずつ負担しなきゃいけない。

しかも、2人とも『これから社会人』で貯金もないっていう、絶体絶命な状態だったらしい。

それで、どうなったんだ?

わるきち
にゃんきち

結論からいうと、友達からお金を借りてピンチは脱出できたんだ。

その当時の状況を、林さんにお話してもらったよ。

体験者の情報

名前:林 良彦(仮名)
性別:男性
当時の年齢:23歳
当時の職業:会社員
お金に困った理由:同居人の失踪による家賃・光熱費の支払い
上記の支払金額:約17万円/月(同居人と2人で負担)
当時の貯金額:0円

ルームシェアを約束していた友人が失踪!いきなり訪れた生活難

私が大学を卒業し、新入社員として社会人生活を始める半月前の話です。

私は、友人5人といっしょに一軒家へ住む、いわゆるルームシェアをしていました。

ところが、ある日突然、その中の3人と携帯がつながらなくなり、音信不通に・・・。

いつの間にか、衣服など最低限の持ち物が部屋からなくなっていました。

まるで申し合わせたかのように、3人がいなくなってしまったのです!

もちろん、いなくなった彼らの身を案じる気持ちはありました。

しかし、それ以上に深刻だったのは、残された私と伊藤くん(仮名)の生活費です。

私たち5人の毎月の生活費は、合計で約17万円。

  • 家賃・・・12万5000円
  • 駐車場・・・1万5000円
  • 水道光熱費・・・2万4000円
  • インターネット関係・・・6,000円

17万円もの大金を毎月たった2人で支払わなければならなくなったわけです。

私も伊藤くんも当時はまだ学生。

就職先こそ決まってはいるものの、貯金はありませんでした。

「実家に泣きつけばいいのでは?」

そう思う人もいるかもしれませんね。

でも、その手は使えませんでした。

私は家族の反対を押し切ってルームシェアをはじめていたからです。

そして、初任給(手取り)は私も伊藤くんも17万円に満たない程度。

たとえ入社して給料をもらえるようになったとしても、今の家で生活を続けられないのは明らかでした。

「どっ・・・どうすれば!?」

なにをしていいのかわからず、背筋がゾッとした感覚は今でもはっきりと覚えています。

大家さんに頭を下げて家賃の支払いを延期してもらうことに

まず解決しなければいけないのは、支払期日が迫っている家賃12万5,000円です。

もちろん、そんなお金はありませんので、私は大家さんに家賃の支払いを待ってもらうことにしました。

ルームシェアを始める前、一人暮らしをしていたときの大家さんから、

「あなたは家賃の滞納もないし愛想もいいから、長く住むなら更新料はいらないからね」

といわれていたんです。

つまり、大家さんの立場からすれば、【私たちは遅れず確実に家賃を支払ってくれるよい借り手】のはず。

ちなみに、ルームシェアしていた一軒家でも、家賃の支払いが遅れたことはありませんでした。

この「これまで一度も家賃を滞納していない!」というのが、家賃の支払いを待ってもらうための武器になると思ったんです。

思いきって大家さんに相談をして事情を説明したところ、家賃の支払いをひと月待ってもらえることに・・・。

お互い顔見知りだったことも大きかったと思いますね。

家賃は毎月手渡しで支払っていたので、そのたびに大家さんとは顔を合わせていました。

とくに大家さんが高齢で、人とのつながりを大切にする方だったので、『顔を知っている』ことで安心感を持っていただけたようです。

友人からお金を借りられたのは『借用書』と『実印』のおかげ

大家さんに家賃の支払いを待ってもらえることになり、ひと安心。

次にやらなければいけないのは、一軒家の家賃と引越し代の確保です。

いろいろ考えましたが、私たちはお金を工面してくれそうな友人・知人から借りようと考えました。

ただ、借金をお願いできそうな知人・友人は、同世代ばかり。

私たちと同じく『これから社会人』の人も多かったので、カンタンにお金を貸してくれるとは思えません。

「どうやったら信用してもらえるだろう・・・」

思い悩んでいると、法学部出身の伊藤くんがこんなことをいいだしました。

「お金を借りた証拠をきちんと残せば、みんなにも安心してもらえるんじゃないかな?」

つまり、借用書ですね。

私はその意見に賛同し、借用書を作成することにしたのです。

利用目的・借入金額・返済期日を記入した借用書に、署名・捺印。

ちなみに、私たちはこの借用書を作成するにあたって印鑑にもひと工夫しました。

普段使っている認印ではなく、少し奮発して実印を作ったんです。

実印は、重要な書類に押すための印鑑ですから、軽い気持ちで使うものではありません。

これは後々友人に聞いた話ですが、「実印が押されていたので本気なのが伝わった」といわれました。

そうです。
借用書を作成して、これまでの事情とこれからの返済計画を説明して回った結果、私たちは友人3名から合計55万円を借りることができたのです!

友人が貸してくれた55万円は1年で完済

私たちは、友人3名から借りた55万円で一軒家の家賃を支払い、さらにワンルームマンションへ引越しました。

せまいワンルームに男2人で住むのは、なかなかツラいものがありましたね・・・(涙)

でも、1年間の同居で生活費はかなり節約できたので、その分のお金を友人たちへの返済にまわすことができました。

当初は夏のボーナスで完済できる予定でしたが、

  • 古い家財道具がワンルームに入りきらず、大量のゴミになって処分費がかかってしまった
  • 失踪した同居人がガス会社勤務で、ガスや浄水器などを自力で取りつけていたため、原状回復費用がかさんだ

という思わぬ出費もあり、結局は冬のボーナスまで返済につぎ込むことに・・・。

それでも、1年で55万円全額を返済することができました。

このときにお金を貸してくれた友人たちとは、数年たった今でも気持ちよくお付き合いできていますね。

借りたお金をきちんと返すことで、借りる前よりも信用を高めることができたのかもしれません。

まとめ

それでは最後に、この記事で紹介した内容のポイントをおさらいしましょう。

友人からお金を借りるときにやらなければいけないこと

  • メールや電話ではなく対面できちんと話す
  • ウソはつかず理由や事情を正直に話す
    • ウソをついてお金を借りると詐欺罪が成立する
    • 実際に逮捕された事例もある
  • 自分から率先して借用書をつくる
    • 以下の内容を記載することで最低限の借用書は作成可能
      • 契約書の作成日
      • お金を借りる人の名前・住所・押印
      • お金を貸す人の名前・住所・押印
      • 金額
      • お金を渡した日
      • 返済方法
      • 返済期日

お金に困ったら弁護士や国の専門機関への相談も検討する

  • 借金の返済に困っている場合
    • 債務整理で借金そのものを減額する
  • 国民年金や国民健康保険料が払えない場合
    • 減額・免除の申請をする
  • 生活に困っている場合
    • 生活保護など生活困窮者の支援制度を利用する

今回は林さんをはじめ、友人からお金を借りたことのある6名の実体験を紹介しましたが、いかがでしたか?

結局のところ、お金を貸してもらうために必要なのは、小手先のテクニックではありません。

『正直に事情を話す』
『借用書を作成する』

当たり前のことをきちんとやるのが大切なんですね。

ただし、「友人にお金を借りる」のは、お金に困っているときの最初の選択肢ではありません。

まずは抱えている問題の根本的な原因を把握し、法律の専門家や専門機関へ相談することを優先しましょう。

なお、以下の記事では、反対に「友人から借金をお願いされたとき」に気をつけるべきポイントを解説していますので、こちらもぜひ参考にしてください。

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