電気料金滞納。真冬に電気を止められても明るく乗り切りました【体験談】

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体験者にしかわからない電気停止後の悲惨な生活

「送電停止について教えてください。しばらく電気料金を滞納しているのですが、何ヶ月滞納すると止められてしまうのでしょうか?」

「期日までに支払いがなければ送電を止めるという予告が届きました。ほんとうに電気は止まりますか?土日祝日でも関係ないのでしょうか?」

「電気が止まったあとのことが不安です・・・。ローソクや懐中電灯は準備していますが、ほかにもあると便利なものはあるでしょうか?」

電気料金は仮に滞納したとしてもすぐに止まるわけではありません。

電気や水道はライフラインですから、一定期間の猶予があるんですね。

それどころか、電力会社から送電停止の予告を受取っているにも関わらず、まだまだ電気を使い続けている人もいます。

そんな状態が続くと、

「このまま料金を滞納していても、電気は止まらないんじゃない?」

こんな淡い期待を持つようになりますが、残念ながら、料金滞納をしばらく放置していると、いずれ電気は使用できなくなります。

こんにちは。
ファイグーの編集部で滞納にまつわる記事を日々編集している滞納情報のエキスパート・内田です。

今回は、計7名の電気料金滞納経験者に取材をおこないまして、「電気料金を滞納するといつ電気が止まるのか?」また「電気が止まると使えなくなるもの」の二点をテーマにお伝えしていきたいと思います。

ところで、「電気がないと使えなくなるもの」と聞いて、あなたはなにを思い浮かべますか?

照明はつかない、エアコンも使えない、テレビも見られませんよね。

「でも、それくらいだったらガマンできるかな?」

いえいえ、電気が止まると使えなくなるものって、まだまだたくさんあるんです。

普段はまったく意識していないけど、使用するのに電気が必要なもの。

その代表例が、風呂・シャワー

「え?水道とガスが止まらなければ、風呂もシャワーは大丈夫でしょ?」

私もこの取材をおこなう前までは、そう思っていました。

でも、給湯器って電気で動いているんです。

そのため、電気が止まるとお湯が出なくなってしまうんですね。

今回、取材をした戸田さんも、真冬にお湯が使えなくなる惨事にみまわれたひとり。

「一歩まちがえていたら火事になった・・・」という過酷な生活の一部を、ありのままにお話いただきました。

このような悲劇が起こってしまうのは、もちろん電気代を支払っていないことに原因があるわけですが、電気代が高すぎることもその一因だと思いませんか?

私のような庶民からすると、真夏や真冬でも冷暖房費をケチるのが普通ですので、そもそも今の日本の電気料金は高すぎると思うのです。

そこで今回は、電気料金そのものを今より安くする方法もお伝えしていきたいと思います。

たとえば、現在の契約30Aの場合、これを20Aに減らすことで、年間3,888円(毎月324円)、15Aにすると年間5,832円(毎月486円)を節約できるって知っていましたか?

このようなノウハウを使うことでカンタンに電気料金を節約できるので、知っておいて損はないはずです。

今日からぜひ試してみてください。

電気料金を滞納してしまうということは、もしかするとあなたの生活はとても困窮しているのかもしれません。

今回の記事は、そんな厳しい日々を過ごされている方を少しでも勇気づけられたらと思い、執筆しました。

ひとりでも多くの電気料金滞納で悩む方にこの記事が届けばと願っています。

それでは本編にまいりましょう。

この記事のアドバイザー情報

  • 内田 恵子 編集者

    内田 恵子編集者

    東京生まれ。アラフィフ。出版社勤務の後独立。編集・ライター歴30年。ファイグーでは「わかりにくいお金の話を、わかりやすくお伝えすること」「少しでも役に立つ情報をお届けすること」をモットーに、より具体的で、身近に感じていただける記事を目指しています。猫派で今は元ノラを多頭飼い中。日々癒してもらってます。

  • ささき 英雄 編集者

    ささき 英雄編集者

    七夕生まれ、編集・ライティング歴10年。前職ではグルメ雑誌の制作に携わっていましたが、30歳の誕生日をきっかけに独立しました。ファイグーでは「自分の仕事は書くことではなく伝えること」という意識で記事に取組んでいます。担当記事は、利息や審査などライバル記事だらけのテーマが多いです。そのため、「他のどの記事よりも正しい」のは当然として、さらに「どうすれば読みやすくなるか」を日々追求しています。

料金滞納で電気が停止!真冬の冷水シャワーは苦行でした(体験談)

私は今から4年ほど前に東京電力の電気料金を滞納して、電気の供給を止められた経験があります。

電気料金の滞納にいたった経緯ですが、当時、私はバブリーなネット業界で広告関係の仕事に契約社員として携わっていました。

しかし・・・。

あの世界中を震撼させた経済的なカタストロフィー、リーマンショックに巻き込まれ、仕事を見つける前に契約満了という形で会社から強制退去を余儀なくされます。

株価は下がり、景気は悪くなる一方。

仕事を3か月ほど探し続けましたが、まったく見つけることができません。

ハローワークに行けばよかったんでしょうが、あそこへ行ったら負けだなと(失礼)思っていたんですね。

あくまで自力で仕事を探す、雇用保険なぞもらわんと当時の私は固く誓っていました。

しかし、収入が途絶えてから約2か月後、ついに公共料金が払えなくなってしまったんです。

体験者の情報

名前:戸田 正平(仮名)
性別:男性
当時の職業:なし
当時の年齢:31歳
お金に困った理由:働き口がない
何を滞納したのか:電気料金
滞納金額:8,820円

最初の送電停止予告は滞納から1か月半後

電気料金は滞納してから1か月半ほどで滞納通知が届きます。

電力会社の方が直接訪問して、通知書を置いていくのです。

「12月支払分の電気料金が支払われていないので、1月11日までに支払ってください。さもないと1月15日に電気の供給をストップします」

1月といえば、1年のなかでもっとも寒い時期。

エアコンが欠かせない生活をしていましたから、電気料金は毎月8,000円ほどかかります。

無職の私にはとうてい払える金額ではありません。

やむなく放置プレイです。

15日をすぎれば、電気が止まるかもしれないと覚悟していました。

それでもどこかで、「いや、さすがにいきなりは止めないだろう・・・」とも思っていたんですよね。

私がにらんだ通り、15日に電気が止まることはありませんでした。

しかし、前回と同じように通知書が届いて、そこにはこう書かれていました。

「1月16日までに支払ってください。さもないと1月18日に電気の供給をストップします』

だ・・・だんだんと支払い期限日から供給をストップするまでの日数がだんだん短くなっている・・・。

とはいえ、やはり手持ちがないため電気代は払えません。

そうこうしているうちに、18日になってしまいました。

しかし、それでもなお電気は止まらず、ポストにはこんな通知書が。

「1月19日までに支払ってください。さもないと1月20日に電気の供給をストップします」

支払いの確認は1日もあればできるのか・・・(あとで知ったことですが、コンビニで料金を支払った場合、すぐわかるようです)。

「東京電力のチェック機能はすごいなぁ」と思いながらも、このとき、もう逃れることはできないと腹を決めます。

まず、当面の収入源を確保しようと、日雇いのバイトに登録。

次に、ホームセンターへ行ってなけなしの1,000円をはたき、携帯用カイロと数本の電池、仏壇用のローソクを購入。

電気の止まるXデーに備えました。

仏の顔も三度まで!3通目の予告後に送電がストップ

その日は家にいたのですが、玄関の近くでゴソゴソゴソと音がし、その1分後、プツーンという悲しい音が部屋に鳴り響きました。

「なにが起こったんだ?」と一瞬思いましたが、エアコンもテレビも消えたため、ついにXデーがやってきたんだなと。

すぐに東京電力に電話し、「電気が止まっているけど、どういうことなんだよ!」と逆切れ風にクレームを入れてみます。

しかし、東京電力は冷静に「電気料金をお支払いいただければ、すぐに供給します」と返答。

なんて事務的な対応だろう・・・。場数が違うわ。

妙に納得し、しぶしぶ電話を切りました。

昼間は明るいので本を読みながら悠々と過ごしていましたが、夕方になると部屋の中も暗くなりはじめます(笑)。

完全に日が落ちる18時ごろには、1メートル先も見えない状態に。

途端にさみしさと寒さがこみ上げてきます。

電気コンロを使用していたので料理もできず、食事は食パンとオートミールで済ませました。

真冬のサバイバル!火事にまでなりかけた5日間

とにかく明かりが必要だと思い、ローソクを皿の上に置き火をつけました。

しかし、明るさが保てるのはせいぜい半径30cmといったところ。

1本ではまったく意味がないことに気づき、部屋の中に数本ローソクを立ててやり過ごそうとしたのですが・・・。

仏壇用のローソクって、10~20分くらいでなくなっちゃうんですよね。

「時間、短すぎるやろ!」

ひとりでツッコミを入れつつ、その日は20時にふとんへ入り寝ました。

翌日は日雇いのバイトが入っていたので、わずかな電車賃と100円のパンを持って現場へ。

機材の搬入と搬出の仕事を6時間。

たしか5,000円くらいの稼ぎだったと思いますが、なんとか生活費が確保できました。

しかし、電気料金を支払うには、あと1万円は必要です。

やむを得ず、3日連続で日雇いバイトをすることになります。

1日目、汗で身体がベトベトになって帰宅。

電気が止まっていてボイラーをつけることができず、お湯が出ないため、仕方なくローソクの灯るユニットバスで水のシャワーを浴びます。

気合いをいれつつ、いやむしろ叫びながら浴びていると、

「この冷たい水に勝つことこそわが人生!」

と悟りにも似た高揚感に包まれました。

でも、よく考えたら禊(みそぎ)ですよね。
というか、滝行ですよね。

シャワー後は超速で服にカイロを貼って着用します。
そこでほっと一息。

つかぬ間の幸せです。

そんなこんなで日雇いアルバイトの3日間はすぎ、ようやく給料日の前日です。

3日目の夜は、「給料をもらったら、電気料金を払うぞ!」と気合いを入れ、早めに風呂に入ることにしました。

いつも通り、ローソクを風呂場にセット。
服を脱いでいたときでした。

なにやら風呂場のほうからモクモクと白いものが。

自分のまわりが真っ暗だと、逆に目立つんですね、煙の白さって。

いやな焦げ臭いにおいも立ち込めてきたので、これはやばいと思って急いで風呂場へ行くと・・・。

鏡台のプラスチック部分にローソクが横たわり、ジュルジュルと音を立てて溶けていました。

「あぁ、よりによって燃えやすい素材なのね・・・」

すぐにシャワーの水をかけ鎮火、事なきを得たのですが、プラスチックは変形してボッコボコに。

電気の復旧は支払い後1時間

電気が止まってから5日後、支払い用紙をもってコンビニへ。

料金の支払いが済んだことを東京電力のサービスセンターに伝えました。

「遠隔操作でおよぼ1時間後に電気の供給を開始します」とのこと。

そして、ひさびさに我が家に明るい灯がともったのです。

・・・感動しました。

しかし、「ユニットバスの鏡台、黒焦げやん」と(笑)。

もしそのまま電気料金の支払いができず、我が家に光がともらなかったら・・・。

たぶん病気になっていたのではないかと思います。

でも、収入も手持ちのお金もないから、病院になんて行けません。

地元に強制送還になっていたことでしょう。

まとめ

いかがでしたか?

最後に今回の記事のポイントをまとめてみましょう。

電気が止まったら使えなくなるものと対処法

  • 照明器具
    • ローソクを使う(火事に要注意)
    • 手回し充電式ラジオのライトを使う
    • スマホの懐中電灯機能を使う
  • 冷蔵庫・冷凍庫(氷や霜が溶けて床が水浸しになることも)
    • 解凍されてしまった冷凍食品は友人・知人に配る
  • 風呂・シャワー
    • 体はウェットティッシュで拭く
    • 髪はガスコンロで鍋に湯を沸かし、水を加えて温度調節しながら洗う
    • 近所の銭湯を利用する
  • 冷暖房
    • 漫画喫茶に避難する
    • 実家に避難する
    • 友人・知人宅に泊めてもらう
    • 熱冷ましシートを身体中に貼る(夏場)
  • 携帯電話・スマートフォン(充電)
    • ノートパソコンのバッテリーで充電する
    • 携帯用充電器で充電する
    • ソフトバンクショップで充電させてもらう

1Aブレーカー利用時の注意点

  • 送電停止後も1A(100W)までは電気を使える
  • 利用するには1Aブレーカーの取付工事が必要
  • 自宅の分電盤が1Aブレーカーの取付けに対応している必要がある
  • 使用できる家電は限られている
    • 最低限の照明、携帯電話・スマートフォンの充電、扇風機など
  • 同時にいくつもの家電を使用することはできない
  • 料金の滞納が続けば1Aブレーカーも使用できなくなる

電気料金の節約術

  • 電気の契約アンペア数を下げて基本料金を安くする
  • 使用しない家電の電源プラグを抜き、待機電力をカットする

戸田さんを始めとする7名の体験者が、電気停止後のさまざまな対処法を教えてくれましたね。

とはいえ、いずれも急場をしのげるだけで、電気のない生活を根本から解決することはできません。

冷蔵庫、シャワー・風呂、スマートフォン。

電気が止まってしまうと、私たちの生活に欠かせないものが使えなくなってしまいます。

それを肝に命じて、滞納することのないように電気料金を払っていきましょう。

ちなみに、ガスや水道など、他の公共料金滞納についてもそれぞれ特集記事があります。

こちらもぜひご覧になってみてください。

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